| 研究課題/領域番号 |
17K09307
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| 研究機関 | 佐賀大学 |
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研究代表者 |
藤本 一眞 佐賀大学, 医学部, 客員研究員 (50181392)
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| 研究分担者 |
坂田 資尚 佐賀大学, 医学部, 助教 (50404158)
岩切 龍一 佐賀大学, 医学部, 准教授 (70232642) [辞退]
鶴岡 ななえ 佐賀大学, 医学部, 助教 (90535759)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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| キーワード | 大腸発がん / 発がんモデル動物 / アポトーシス / 大腸粘膜 / 小腸粘膜 / 培養細胞 |
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| 研究実績の概要 |
大腸癌の発癌促進に脂質摂取が重要であることは、多くの疫学的研究から推察されてきた。疫学的に推察されてきた脂質による発癌促進について、ラット動物実験モデルと培養細胞を使って実証することを目的とした。大腸発癌に関して、摂取する脂肪の総量に加えて摂取脂質の構成が重要であり、大腸や小腸のアポトーシスと細胞増殖の制御が関与していることが判明した。n-6系多価不飽和脂肪酸を多く含むコーン油や飽和脂肪酸を多く含む牛脂を長期に経口摂取すると大腸発癌が促進され、n-3系多価不飽和脂肪酸を多く含む魚油では大腸発癌促進が抑制され、大腸粘膜細胞の増殖系とアポトーシス系に対する作用差異が関与していた。
食事中に含まれる脂質による侵襲は大腸癌をはじめ各種疾患の病因を考えるうえ重要であり、大腸に対する直接作用に加えて、脂質吸収の場である小腸での解毒代謝が重要な役割を果たすことを明らかにした。過酸化脂質の継続摂取が小腸を介して大腸粘膜の粘膜増殖能を上昇させること、脂肪摂取による大腸発癌には粘膜の過酸化により生じた粘膜増殖とアポトーシスの不均衡が誘因となることが判明した。
一般の脂肪摂取と異なり、魚油に加えてオリーブ油の摂取は大腸癌の抑制的に作用する可能性が疫学的研究で示されている。今回、オリーブ油の大腸癌に及ぼす影響を検討し、動物実験モデルと培養細胞において、大腸粘膜に対する直接作用、小腸粘膜との相互作用を検討した結果、他の資質摂取とは異なりオリーブ油が大腸癌に抑制的に作用することが判明し、疫学的研究で示された結果を支持するものであった。
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