研究課題/領域番号 |
17K09312
|
研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
沖田 憲司 札幌医科大学, 医学部, 助教 (70517911)
|
研究分担者 |
植木 知身 札幌医科大学, 医学部, 研究員 (00516627) [辞退]
九冨 五郎 札幌医科大学, 医学部, 講師 (10404625)
竹政 伊知朗 札幌医科大学, 医学部, 教授 (50379252)
西舘 敏彦 札幌医科大学, 医学部, 助教 (80404606)
|
研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
|
キーワード | CINV |
研究実績の概要 |
本研究は、中等度催吐リスク抗がん剤施行時の悪心・嘔吐(Chemotherapy Induced Nausea and Vomiting ; CINV)に対するテーラーメイドな治療ストラテジーを確立するために、CINVの症状とCINVに関連する各種メディエーターの基礎値および治療による変化を検討すること、その結果をもとに各メディエーターに対応する薬剤を使用し、その治療効果に関しても検討を行うことを主な目的としている。本年度は、まず検討の前段階として、テーラーメイドで適切なCINV予防レジメンの確立のため、これまで一つのリスク分類であった中等度催吐性リスクを患者因子である年齢、性別、飲酒習慣、喫煙歴で4つに分類し、それぞれに対し異なる予防レジメンを使用する効果を検討したところ、従来のガイドラインが推奨する予防レジメンより優れた制吐効果が得られる可能性が示唆され、これを学会発表した(益子寛之、沖田憲司、他:患者催吐因子を考慮した制吐療法提案の試み、第2回日本サポーティブケア学会、埼玉)。この結果から、新規リスク分類による制吐療法を、本検討のベースの制吐療法とした。現在、消化器癌患者10例においてCINVと5HIAAおよびsubstance P、Dopamine、Ghrelinの値および制吐療法施行によるその変化のデータを集積しており、今後更なる消化器癌患者の集積および乳がん患者の集積を行う予定である。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
始めに患者リスク因子に応じた制吐療法のベースの変更の検討を行ってから本研究を開始したため、進捗に数か月の遅れがでた。また、当科における直腸癌における術前化学療法が、中等度催吐リスクであるXELOXから、新規研究として高度催吐リスクであるXELXIRIに変更となったため、症例の集積が遅れている。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の予定通り、CINVと各種メディエーターの関連に関して検討を続ける。消化器癌患者の症例のリクルートに関しては、消化器内科、腫瘍内科と連携し、当初の目標である40例を達成する。
|
次年度使用額が生じた理由 |
研究の進捗が遅れ研究試薬額が想定より低かったため、予算との乖離が生じた。次年度は本年度分を含めた症例の検討が必要であり、当初の2年度としての計画より多くの症例において検討を行うため、多くの試薬額が必要となる。
|