| 研究課題/領域番号 |
17K09322
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| 研究機関 | 杏林大学 |
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研究代表者 |
長谷川 浩 杏林大学, 医学部, 教授 (00237984)
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| 研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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| キーワード | 高齢者運転 / MCI / フレイル / 運転ハザード / 運転行動 |
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| 研究実績の概要 |
警察庁の統計によると2020年の 65歳以上の免許保有者は 18,851,637万人 であり 免許保有者 全体のおよそ 23%を占めている 35道府県の 65歳以上の高齢ドライバに対するアンケートによると，約 8割が移動の自由のため車が必要と答えていることから今後も 高齢ドライバの増加が見込まれる。高齢者には，健常者と要介護状態の者の中間にストレスに対する耐性や 生活機能 が 低下し要介護状態に陥りやすいフレイルといわれる状態 の者 が 存在し認知症予備群とされる軽度認知障害：MCI は精神・心理的 フレイルに分類される。フレイル状態の高齢ドライバにおいても日常生活における移動手段として、自動車の運転を行うことができるような対策が求められている。交通事故の原因のひとつにハザード の見落しが挙げられる。高齢になると無関係な情報 を無視する能力が低下するため、複数の情報 の中から必要な情報を確実に選択することが難しくなる。【方法】このため本研究では自動車用 ヘッドアップディスプレイを用いてハザードの発生位置に注意喚起情報を提示する手法の効果を検討した。【対象】平均年齢 70歳の高齢ドライバ。【結果】注意喚起情報を提示した場合は提示しない場合よりも走行中に情報提示に応じてアクセルペダルを離した割合が高かったことから、今回の注意喚起情報の提示はハザード知覚を促進させる だけでなく、より慎重な運転を促す 効果も認められた。また認知機能検査MMSE、TMTの評価が低い2名のハザードに対する運転行動に特徴は見られなかったが、アクセルペダルの操作時間と TMT-Bの遂行時間に関係が見られた。【結論】ハザード情報提示の効果についてはややばらつきが認められたため、効果が認められない場面や情報提示が不要なドライバに対する提示について検討する必要があると考えられた。
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| 現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2020年に世界的を襲った新型コロナ感染症のため、特に感染リスク、重症化リスクの高い高齢者の被験者を当該研究施設に来所して本研究に参加していただくことが不可能となった。このため、2020年は研究参加者が極めて少なく、予定より少し遅れている状況である。
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| 今後の研究の推進方策 |
本研究の方法を少し変更し、被験者が運転している自動車に搭載されているドライブレコーダーの画像をこちらに送付していただき、実際の運転状況を解析するなどの研究者と被験者が非接触な状態で行える方法等を検討することとする。
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| 次年度使用額が生じた理由 |
本年度は新型コロナ感染症の世界的パンデミックに伴い、本研究の高齢者が感染リスク、重症化リスクが高いため研究参加が出来なかった。このため研究の遅滞が生じた。本年度は研究計画を少し変更し行うため、機器、通信費等が必要となり、計画通りに使用することができると考えられる。
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