研究課題
臨床情報やサンプル収集、唾液、糞便サンプル解析、bioinformatics、統計解析までの体制を整備し、多数例のメタデータとメタゲノムデータを統合し酸分泌抑制薬とmicrobiomeとの関連を多角的に検証している。酸分泌抑制薬の中でも、PPI、P-CAB、H2blockerによって、変動する菌種や菌の機能は異なった。また、酸分泌抑制薬の使用期間での検討では、投与後1週以内から菌種変動を認め、内服を継続している間ずっとその変動を認めた。さらに、2pointのサンプル解析による経時変化を検証したところ(前向きコホート)、PPIやPCAB開始に伴い変動した菌種は、ケースコントロールで認めた変動菌種と一致していた。さらに、PPIを中断すると変動菌種は投与前の状況に近づくことが判明した。大規模ケースコントロール研究と前向きコホート研究から、PPI使用に伴う腸内細菌へ影響を明らかにした。現在、酸分泌抑制薬に伴う菌の機能遺伝子やbacteriophageの変動を明らかにしている。また、PPI長期使用に伴う重篤な副作用が報告されており、それら副作用と今回認めた菌種変動との関連を見ていく。
2: おおむね順調に進展している
目標症例のサンプルのシークエンスが終了しており、薬剤との関連解析結果も見出すことができているため順調と判断した。
現在、酸分泌抑制薬に伴う菌の機能遺伝子やbacteriophageの変動を明らかにしている。また、PPI長期使用に伴う重篤な副作用が報告されており、それら副作用と今回認めた菌種変動との関連を見ていく。
研究開始とともに、コロナの影響のためヒトサンプルの収集を途中で中止となった期間が複数回あった。そのため、サンプル解析に伴う費用を使用しなかった
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち招待講演 2件)
Clin Infect Dis
巻: Epub ページ: Epub
10.1093/cid/ciaa820
Journal of Gastroenterology and Hepatology
10.1111/jgh.15370
Gastroenterology
巻: 158 ページ: 168
10.1053/j.gastro.2019.09.010