研究課題/領域番号 |
17K09365
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京医科大学 (2020, 2022) 国立研究開発法人国立国際医療研究センター (2017-2018) |
研究代表者 |
永田 尚義 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10562788)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 腸内細菌 / 口腔内細菌 / 機能代謝遺伝子 / KEGG / マイクロバイオーム / 薬剤使用 / 多剤併用 |
研究成果の概要 |
PPIとPotassium competitive acid blockers (PCAB)は、口腔内由来の菌種が腸内で増加しその菌種変動は極めて類似していた。一方、H2RAは、PPIやPCABと重複している菌種は少なく、腸内細菌の変動個数も乏しかった。また、PPI使用に伴い多剤耐性菌(ESKAPE病原菌)の割合が腸内で増加した。さらに、腸内細菌の機能遺伝子情報解析を行い、PPIとPCABはともに細菌のアミノ酸代謝、炭水化物代謝、ビタミン代謝が関連する細菌の遺伝子群が亢進している所見を認めた。PPI使用後、口腔内由来の細菌の増加や病原菌が増加したが、PPI中断に伴いこれらの菌種は減少した。
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自由記述の分野 |
マイクロバイオーム
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
薬剤の中でも消化器系の薬剤、とくにPPIやPCABなど薬剤が最も影響度が強い。PPIやPCAB使用に伴う腸内細菌叢への影響は、ほか薬剤併用による相加的効果、口腔内細菌の流入、細菌が担う食物代謝機能の更新、日和見菌増加などの広範囲に認められた。胃酸分泌抑制薬による腸内環境への負の影響を示唆するものであり、適正な薬剤投与の適応や投与期間を見直す意義が強調された。
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