(1)抗IL-1b抗体またはエレンタールによるオートファジー機能のreverse効果を確認 ①抗IL-1b抗体・エレンタール前投与:抗IL-1b抗体(BioLegend社)を注射用水で溶解する。VAD・VASマウスを対照群と抗体投与群に分け、実験当日から計5日間、対照群には溶媒のみ、抗体投与群には50 mg/0.1 mlを腹腔内投与する。エレンタール前投与に関しては、対照群には通常通りビタミンA欠乏食を継続、前投与群には2週間前からエレンタール粉末を自由摂食させて用いる。②DSS誘発腸炎:生存率・体重曲線でreverse効果を判定する。誘発0・1・2日後に粘膜下組織のタンパクを抽出、NLRP3インフラマソーム・オートファジー関連分子を解析する。③Salmonella typhimurium経口感染、④Listeria monocytogenes経静脈感染⑤GFP-LC3II Tgマウスを用いたreverse効果の解析 →上記施行予定であったが、抗IL-1b抗体でDSS腸炎に対するreverse効果は確認できたが、その他ではreverse効果を確認できず、以降の実験は断念した。
(2)CD患者における血清中ビタミンA濃度の測定(炎症の活動性・エレンタール投与の有無)。前年度に採血した新規発症CD患者から治療介入後の採血を施行し、血清中ビタミンA濃度・IL-1bをBML社に外注・委託して測定、疾患活動性・エレンタール投与量との関連を解析したが、エレンタール投与量との明らかな相関は証明できなかった。
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