パイエル板EFABP発現の機能的意義について以下を明らかにした。①:S100タンパク質陽性の境界が上皮内、上皮下のEFABP陽性細胞に挟まれることで破綻し、EFABP発現細胞であるM細胞と樹状細胞が接触、腸管内抗原受け渡しが成立する。②:胚中心マクロファージのEFABP発現に応じたAnnexinV分泌により、周囲のB細胞表面にPSを誘導される。これをGas6とEFABP発現に相関してマクロファージ表面に発現するAxlの複合体が認識し、B細胞の貪食が亢進する。胚中心に於けるマクロファージの貪食作用は腸管粘膜免疫の最終産物である抗原特異的IgA産生制御にB細胞選択を介して関わっていると考えられる。
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