研究課題/領域番号 |
17K09369
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器内科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
池上 恒雄 東京大学, 医科学研究所, 准教授 (80396712)
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研究分担者 |
古川 洋一 東京大学, 医科学研究所, 教授 (20272560)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 大腸がん |
研究成果の概要 |
ヒト癌における FBXW7 のホットスポット変異の生体内での作用を明らかにするため、独自に開発したFbxw7R468C変異条件的ノックインマウスを2種類の大腸腫瘍発生マウスモデル(染色体不安定性の腫瘍を生じるモデルとマイクロサテライト安定性の腫瘍を生じるモデル)に交配し、Fbxw7変異をヘテロで導入した。また、Fbxw7変異とFbxw7欠損の作用の比較のために2種のマウスモデルにFbxw7条件的ノックアウトマウスを交配し、Fbxw7をヘテロで欠損するマウスも作製した。その結果Fbxw7R468C変異はFbxw7ヘテロ欠損よりも腫瘍発生を促進し、ドミナントネガティブ効果を有することが示唆された。
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自由記述の分野 |
消化器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
FBXW7変異は大腸癌、胆管癌などで比較的高率に変異を認め、変異はFBXW7の遺伝子配列上の3か所に集中している。FBXW7遺伝子の癌化における働きの研究はほとんどがFBXW7変異を細胞株に導入したり、マウス個体にFBXW7の欠損を導入するという手法を用いており、マウス個体においてヒトの癌で見られるFBXW7変異を導入してその発癌における役割を調べた研究はほとんどない。本研究はマウス個体にヒトで最も高頻度に見られるFBXW7R465C変異(マウスではR468C変異に相当)を導入して発がんへの影響を調べており、FBXW7変異癌の発癌メカニズムの解明、治療法の開発に有益と考えられる。
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