研究課題
基盤研究(C)
腸内細菌は消化管ホメオスターシスを維持するのに重要な役割を果たしている。近年、その乱れが、炎症性腸疾患に代表される免疫・アレルギー疾患の病態に強く関与していることが明らかとなってきた。腸内細菌の主な役割のひとつに食物繊維から短鎖脂肪酸を産生することにある。短鎖脂肪酸はGタンパク共役型受容体を介して抗炎症作用を発揮するとされている。これらのプロモーター領域には小胞体ストレスシグナルに関与する分子の結合領域がある。炎症性腸疾患における小胞体ストレスと短鎖脂肪酸受容体発現調節との関連を明らかにし、その消化管ホメオスターシスを維持する機構をプロバイオティクスへ応用することを目的とする。
炎症性腸疾患
大腸粘膜でGPR41, GPR43の発現が亢進していることを確認するとともに、小胞体ストレスと関連していることを証明するため、Xbp1, PERK, CHOP, IRE1a, ATF6, ATF4の発現をmRNA、タンパクレベルで確認する。