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2019 年度 実績報告書

大腸発がんに関わるスーパーエンハンサー領域の同定とその臨床応用

研究課題

研究課題/領域番号 17K09387
研究機関札幌医科大学

研究代表者

原田 拓  札幌医科大学, 医学部, 研究員 (60468030)

研究分担者 山本 英一郎  札幌医科大学, 医学部, 講師 (60567915)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード大腸がん / エピジェネティクス
研究実績の概要

大腸発がんでは、ヒストン修飾やDNAメチル化異常などのエピゲノム異常が重要な役割を果たす。しかし大腸発がん過程におけるエンハンサーの役割には不明な点が多い。大腸がん細胞においてヒストンH3リジン27のアセチル化(H3K27ac)とDNAメチル化によるbivalentな修飾が、スーパーエンハンサーの活性化に必要であることが報告された。本研究では大腸がん、前がん病変および背景正常大腸の臨床検体を解析することで、大腸発がんに重要なエンハンサー領域を同定し、そのエピゲノム異常を明らかにすることを目的とした。
大腸がん高リスク群として大腸鋸歯状病変が多発するSerrated polyposis syndrome (SPS)が知られており、SPS症例は5年間のフォローアップ期間中に約35%が大腸がんを発症すると報告されている。さらにSPS診断基準を満たさないが、鋸歯状病変を有する症例もまた大腸がんリスクが高いと報告されており、鋸歯状病変の存在は大腸がんリスクと強く相関することを示している。
我々は多発鋸歯状病変の背景大腸粘膜に、腫瘍発生の素地となる分子異常が存在するという仮説を立て、エピゲノム解析を行った。これまでに背景正常大腸粘膜におけるヒストンH3K27トリメチル化(H3K27me3)が大腸腫瘍のDNAメチル化異常のpre-markとなっており、大腸がん発がんリスクを予測する分子マーカーとなり得ることを報告していた。そして今回新たに多発鋸歯状病変症例の腫瘍組織と背景粘膜で高メチル化を示すエンハンサー領域を同定し、さらにこのエンハンサー領域は、がん遺伝子の発現に関与することを見出した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Multiloop as a novel traction method in accelerating colorectal endoscopic submucosal dissection2020

    • 著者名/発表者名
      Suzuki Yuichiro、Tanuma Tokuma、Nojima Masanori、Sudo Gota、Akahonai Masakazu、Hamamoto Hidetaka、Aoki Hironori、Harada Taku、Katanuma Akio、Nakase Hiroshi
    • 雑誌名

      Gastrointestinal Endoscopy

      巻: 91 ページ: 185~190

    • DOI

      doi: 10.1016/j.gie.2019.08.042

    • 査読あり

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公開日: 2021-01-27  

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