研究課題
マウス実験でCholine-sufficient high-fatを20週投与した(CSHF)とCholine-deficient high-fatを20週投与した(CDHF)と3週齢にDenを投与し、8週齢からCDHFを20週投与した(DEN+CDHF)の3群を比較した。DEN+CDHFで87.5%、CDHFで22.2%に肝腫瘍がみられが、CSHFではみられなかった。肝Cdkn1a(p21)遺伝子発現はCDHFにおいてCSHF及びCDHF+DENと比べ増加していた。腸内細菌はBacteroides、Clostridium属などは肝線維化と相関しており、Akkermansia属などは逆相関していた、またBifidobacterium属は肝腫瘍と逆相関していた。CDHF投与により線維化とp21過剰発現がみられたが、DEN投与でp21過剰発現が抑制され腫瘍が高率にみられた。ネットワーク解析により細菌は相互に関係し腫瘍形成や線維化を促進或いは阻害していた。一方慢性肝炎患者248名中で維化進展及び腸内細菌に影響を及ぼす因子でマッチングした肝癌症例(HCC) 79例とnonHCC79例を比較した。サブ解析で非B非C(NBNC)肝癌で肝硬変症例を除いたNBNCHCC7例とNBNCnonHCC22例を比較した。占拠率がHCC>nonHCC>control及び逆の順となる細菌を抽出した。HCCとnonHCC間でβ多様性に差が見られた。HCCではnonHCCと比較しActiomyces、Enterococcus属などが増加し、Odoribacter属などが減少していた。NBNCHCCではNBNCnonHCCと比較してVeillonella属などが増加し、Odoribcter属が減少していた。これらから口腔内常在菌などの腸内細菌の違いが肝発癌例と非癌例との違いに関与している可能性が示唆された。
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Scientific Reports
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