本邦のC型慢性肝炎コホートの保存検体用いて検討した結果、血清中のlet-7a発現レベルは肝線維化の進展に伴い減少し、他の線維化マーカーと良好な相関をみとめた。治療によりC型肝炎ウイルスの排除された患者の保存血清を用いてサイトカイン・ケモカインの解析を行い、治療終了後の血清Angiopoietin-2とCXCL10の発現レベルがその後の肝線維化・予備能の改善・悪化に関連することを見出した。ヒト肝星細胞株(LX-2)にいくつかのサイトカインを加え活性化すると肝組織中のlet-7の発現レベルは有意に低下し、let-7をLX-2に導入したところ炎症・肝線維化関連の遺伝子発現が抑制される傾向をみとめた。
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