• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2021 年度 実施状況報告書

肝前駆細胞を介した胆管上皮細胞増殖、胆管形成、再生における核内受容体CARの役割

研究課題

研究課題/領域番号 17K09453
研究機関群馬大学

研究代表者

山崎 勇一  群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (00582404)

研究分担者 柿崎 暁  群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (80344935)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2023-03-31
キーワード核内受容体CAR / 肝前駆細胞 / 胆管上皮細胞増殖 / 胆管形成 / 胆管再生
研究実績の概要

1.CARノックアウトマウスを用いた解析
CARのKO マウスとWTマウスでEpCAM抗体による免疫組織染色、フローサイトメトリー法により胆管上皮細胞数を比較解析、肝内胆管の樹状三次元構造を可視化して比較解析を行った。12週齢雄のCARのKOマウスはWTマウスと比較しての肝組織の免疫染色およびフローサイトメトリー法によりEpCAM 陽性の胆管上皮細胞数が有意に減少していることを再確認した。総胆管から逆行性にインクを注入し、その後、肝臓全体を視覚的に透明化することで、肝内胆管の樹状構造を可視化して検討を行った。肝内胆管の樹状三次元構造を可視化して定量する別の手法として、群馬大学機能形態学分野の多鹿友喜講師の協力のもと、標本の切削面を一眼レフカメラで連続撮影してコンピューター上で3D画像を再構築する1つの生物標本から2D顕微鏡画像と3D画像を同時に得る手法を用いて解析を開始し、継続している。
2. FACS、MACS による分離細胞を用いたin vitroの実験系
フローサイトメトリー法(FACS)および磁気細胞分離法(MACS)により肝細胞、胆管上皮細胞、間葉系細胞を分離同定し、各細胞のCARや肝前駆細胞ニッチシグナルの関連するマーカーの発現をリアルタイムPCRを用いて解析を行った。CARのKOマウスの繁殖状況が悪化し、以前マウスを提供した国内の共同研究施設からCARのKOマウスの再入手し、繁殖を再開した。漸く実験可能なマウスがそろい始めたため、実験を再開したが、コロナウイルス感染症の対応のためマウスを用いた実験は制限されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

CARのKOマウスの繁殖状況が悪化し、以前マウスを提供した国内の共同研究施設からCARのKOマウスの再入手し、繁殖を行っていた。漸く実験可能なマウスがそろい始めたため実験を再開したが、繁殖に時間がかかった影響でCARのKOマウスとWTマウスの比較分析する研究が遅れている。さらにコロナウイルス感染症の対応のため実験の中断を繰り返している。さらに大学院生卒業、医員の転勤に伴い実験をサポートする人員が不足し、特にFACS、MACSによる分離細胞を用いたin vitroの実験系は中断を繰り返している現状において安定してマウス肝から肝細胞、胆管上皮細胞、間葉系細胞を分離同定して行う実験を行うことが困難な状況が続いている。

今後の研究の推進方策

国内の共同研究施設からCARのKOマウスの再入手して繁殖に時間がかかったため、予定より遅れている以下の研究を推進したいが、現在コロナウイルス感染症の対応のため実験の中断を繰り返している。
1.CARノックアウトマウスを用いた解析:CARのKO マウスとWTマウスでEpCAM抗体による免疫組織染色、フローサイトメトリー法により胆管上皮細胞数を比較解析、肝内胆管の樹状三次元構造を可視化して比較解析を行う。総胆管から逆行性にインクを注入し、その後、肝臓全体を視覚的に透明化することで、肝内胆管の樹状構造を可視化する手法と群馬大学機能形態学分野の多鹿友喜講師の協力のもと、標本の切削面を一眼レフカメラで連続撮影してコンピューター上で3D画像を再構築する1つの生物標本から2D顕微鏡画像と3D画像を同時に得る手法を用いて肝内胆管の樹状三次元構造の比較解析を確立したため、CARのKOマウスとWTマウスの肝内胆管の樹状三次元構造の比較解析を進める。
2.FACS、MACSによる分離細胞を用いたin vitroの実験系:コロナウイルス感染症の対応のため実験の中断を繰り返している現状において安定してマウス肝から肝細胞、胆管上皮細胞、間葉系細胞を分離同定して行う実験を行うことは困難な状況が続いており、この実験系は中止している。
残り1年間で遅れている本研究を終了するため、肝内胆管の樹状三次元構造の比較解析を中心に進めていく。

次年度使用額が生じた理由

CARのKOマウスの繁殖状況が悪化し、以前マウスを提供した国内の共同研究施設からCARのKOマウスの再入手し、十分な繁殖に時間がかかっただけでなく、コロナウイルス感染症の対応の影響で実験の中断を繰り返しているため、CARのKOマウスとWTマウスの比較分析する研究がかなり遅れている。次年度は残った助成金を使用して、遅れているCARのKOマウスとWTマウスの肝内胆管の樹状三次元構造を比較分析する研究を中心に行う予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Correlative microscopy and block-face imaging (CoMBI) method for both paraffin-embedded and frozen specimens2021

    • 著者名/発表者名
      Ishii Nobukazu、Tajika Yuki、Murakami Tohru、Galipon Josephine、Shirahata Hiroyoshi、Mukai Ryo、Uehara Daisuke、Kaneko Ryosuke、Yamazaki Yuichi、Yoshimoto Yuhei、Iwasaki Hirohide
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 11 ページ: 13108

    • DOI

      10.1038/s41598-021-92485-5

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著

URL: 

公開日: 2022-12-28  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi