研究課題
基盤研究(C)
ブタ消化管を用いた検証では、食道・胃・大腸のいずれの検体においても透明化後に有意に観察可能深度の延長が認め、任意の断面における腺管構造を描出でき、腺管の3次元構造が構築可能であった。また、透明化後の検体に対するHE染色・Ki67免疫染色はいずれも良好な染色性を示した。また明らかな組織の変形・損傷を示唆する所見は認められなかった。ヒト消化管を用いた検討でも同様の結果が示され、LUCIDによる病理検体の包括的な評価および検体に対する非侵襲性を示すことができた。
消化器内科学
消化管腫瘍性病変に対する内視鏡治療検体を透明化して、その腺管構造や血管構造を立体的に評価することにより、最終的には病理学的な診断精度を高めることを目的とし、従来評価できなかった薄切断面以外での脈管侵襲の有無や深部構造を評価する手法を確立し、さらには将来的にはこの手法により得られた知見に基づいた新たな内視鏡機器の開発に繋げることができると考えられる。