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2017 年度 実施状況報告書

LCTFを活かした消化器癌新規イメージング法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K09475
研究機関鳥取大学

研究代表者

磯本 一  鳥取大学, 医学部, 教授 (90322304)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード光線力学診断 / LCTF / アミノレブリン酸 / 消化器悪性腫瘍 / 胆道癌 / 膵臓癌 / がん細胞株
研究実績の概要

胆道癌が疑われる患者1名と膵臓癌が疑われる患者2名に対して、ERCP(内視鏡的逆行性胆道造影)もしくはEUS-FNA(超音波内視鏡下針生検)検査の6時間前に5-ALAを投与し、内視鏡検査によって腫瘍部を生検し検体の蛍光を観察した。腫瘍部からの生検検体では、630nmに主ピーク、670nm付近に高いスペクトラムを持つ部位が確認された。胆道癌症例においては正常胆管も生検し、蛍光を観察したところ、630nm付近のピークは存在するが、670nm付近のスペクトラムは平坦であり、癌部と正常部で違いがある可能性が示された。蛍光スペクトラムの2次元マッピングと、病理検査結果との対比を行い、蛍光スペクトラムが630nmと670nmにピークを持つ部位は、病理検体で癌腺管に相当する部位におおまかに該当する可能性が示された。さらに、膵臓癌が疑われる患者1名に対して、同様の検査を施行した。
15種の消化器がん細胞株を用いてin vitro PDDを実施した。In vitro PDDは、1mM 5-ALA処理4時間後に培養細胞を遠心にてペレット化し、LCTF顕微鏡で紫外光を照射し、蛍光強度を測定することにより行った。その結果、630nm付近と670nm付近にピークのある分光スペクトルデータが得られた。また、MIA PaCa-2細胞株を用いて検出できる細胞数の検討を行ったところ、10^5 cells以上であれば検出可能であった。同じく、MIA PaCa-2細胞株に対し、酸化剤として酢酸(0.1mg/ml, 4h)を用いて処理したところ、630nm付近のピークの減衰が認められたが、この機序はまだ明らかにできていないため、今後の検討課題である。さらに正常細胞でも630nm付近でピークが得られることが知られているため、660nm以下をカットするFilterで特異性を上げる検討も今後の課題としている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

平成29年度の消化器悪性腫瘍生検の予定は30例であったが、実際の実施例は4例である。
がん細胞株については15種において実施済みである。

今後の研究の推進方策

消化器悪性腫瘍生検についての検討を、引き続き実施しデータの収集を行う。

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公開日: 2018-12-17  

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