研究課題/領域番号 |
17K09489
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
合屋 雅彦 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 准教授 (30521364)
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研究分担者 |
平尾 見三 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (30208805)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 心房細動 / 経皮的カテーテル心筋焼灼術 / 脳梗塞 / 脳卒中 / 予防 |
研究実績の概要 |
脳梗塞のうち最も十三度が高いのは心房細動によって引き起こされる脳塞栓症である。一方、心房細動の治療には経皮的カテーテル心筋焼灼術が有効であり本邦でも広く施行されている。しかしながら経皮的カテーテル心筋焼灼術が心房細動を有する患者群の脳梗塞を予防するか否かについては明らかではない。本研究は心房細動に対して行う経皮的カテーテル心筋焼灼術が心房細動の再発を予防しひいては脳梗塞の抑制に有用であるか否かにつき検討する多施設前向き観察研究である。本研究により得られたデータをすでに国内で施行されている心房細動レジストリー研究と比較検討を行う。主施設は東京歯科歯科大学医学部附属病院であり研究関連施設は横須賀共済病院、さいたま赤十字病院、武蔵野赤十字病院である。方法は各施設で心房細動に対し初回の経皮的カテーテル心筋焼灼術を施行した症例を前向きに登録し2021年度まで経過観察を行い評価する。東京医科歯科大学医学部附属病院では倫理委員会で承認を得たのち令和2年3月31日までに516症例の登録が行われている。横須賀共済病院では令和2年3月31日までに765症例、さいたま赤十字病院では令和2年3月31日までに1059症例が登録されている。武蔵野赤十字病院では令和2年4月30日までに414症例が登録され、4施設合計で2754症例が登録された。令和3年度末まで経過観察を行っていくが現時点では脳出血を含めた脳卒中が明らかとなったのは3例のみである。今後さらに分析、経過観察を行う必要があるが現時点で心房細動に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術が脳卒中予防に有用であることが示唆されるのではないかと予想される。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究初年度に臨床研究法が施行されたことにより各研究施設において倫理審査委員会の通過に予想以上の時間を要したものの、その後順調に症例が登録され現時点で2700症例を超える多数に至った。今後は経過観察とともに更なる分析を行う予定である。
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今後の研究の推進方策 |
4つの研究および研究関連施設により2700症例の登録を得た。今後はを経過観察を行うとともにさらなる分析を行っていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
平成30年度から臨床研究法が施行されたことにより各研究施設の倫理審査委員会の通過に予定以上の時間を要し、登録開始がおくれたため残額が生じた。その後は予定通り順調に経過している。今後は更なる解析、論文作成等のために使用を行っていく予定である。
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