研究課題
脳梗塞のうち最も重症度が高いのは心房細動によって引き起こされる脳塞栓症である。一方、心房細動の治療には経皮的カテーテル心筋焼灼術が有効であり本邦でも広く施行されている。しかしながら経皮的カテーテル心筋焼灼術が心房細動を有する患者群の脳梗塞を予防するか否かについては明らかではない。本研究は心房細動に対して行う経皮的カテーテル心筋焼灼術が心房細動の再発を予防しひいては脳梗塞の抑制に有用であるか否かにつき検討する多施設前向き観察研究である。本研究により得られたデータをすでに国内で施行されている心房細動レジストリー研究と比較検討を行う。主施設は東京歯科歯科大学医学部附属病院であり研究関連施設は横須賀共済病院、さいたま赤十字病院、武蔵野赤十字病院である。方法は各施設で心房細動に対し初回の経皮的カテーテル心筋焼灼術を施行した症例を前向きに登録し2021年度まで経過観察を行い評価する。東京医科歯科大学医学部附属病院では倫理委員会で承認を得たのち令和2年3月31日までに516症例の登録が行われている。横須賀共済病院では令和2年3月31日までに765症例、さいたま赤十字病院では令和2年3月31日までに1059症例が登録されている。武蔵野赤十字病院では令和2年4月30日までに414症例が登録され、4施設合計で2754症例が登録された。令和3年度末まで経過観察を行っていくが現時点では脳出血を含めた脳卒中が明らかとなったのは3例のみである。今後さらに分析、経過観察を行う必要があるが現時点で心房細動に対する経皮的カテーテル心筋焼灼術が脳卒中予防に有用であることが示唆されるのではないかと予想される。
2: おおむね順調に進展している
研究初年度に臨床研究法が施行されたことにより各研究施設において倫理審査委員会の通過に予想以上の時間を要したものの、その後順調に症例が登録され令和2年3月末までに2754症例を超える多数に至った。今後は経過観察とともに更なる分析を行う予定である。
本学を含めた4つの研究および研究関連施設により2700症例の登録を得た。今後はを経過観察を行うとともにさらなる分析を行っていく。
コロナ禍のため海外学会での発表、研修ができず旅費が残となった 令和3年度に研究の分析、発表のために使用する予定である
すべて 2021 2020
すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 5件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 4件)
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