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2018 年度 実施状況報告書

運動療法による冠動脈・頸動脈プラーク退縮と安定化、メカニズムの検討

研究課題

研究課題/領域番号 17K09493
研究機関名古屋大学

研究代表者

石井 秀樹  名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (90456674)

研究分担者 鈴木 進  名古屋大学, 医学部, 招へい教員 (10725831)
菊地 良介  名古屋大学, 医学部附属病院, 主任臨床検査技師 (30721435)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワードマイオカイン / 冠動脈プラーク / HDLコレステロール
研究実績の概要

我々は、運動療法・心肺機能と、冠動脈プラークの組成との関連がないかどうか、マイオカイン・脂質パラメーターなどのバイオマーカーとの関連についての検討を行ってきた。特に、脂質パラメーターでもHDLコレステロールの質には強く着目しているところである。
平成30年度の研究実績で、骨格筋から分泌される様々なマイオカインと冠動脈プラークの「質」との関連をプラーク組成を解析することができるintegtrated-backscatter IVUS(IB-IVUS)を用いて検討し、冠動脈左主幹部において、irisin濃度が低いと、高い群と比較した場合に不安定病変になっている可能性があることを報告した。
平成30年度に新たに解析を行った結果としては、HDL コレステロールのサブタイプとして、HDL2, 3に注目した。ROC curveを用いたカットオフレベルで、HDL3 14.3mg/dlとした場合、HDL 3が高い群では、HDL 3の低い群と比較した場合に、冠動脈形成術を行った際の周術期心筋梗塞の発生が有意に低いという結果であり、HDLコレステロールの質も極めて重要な因子であることが分かった。HDL3は運動療法で増えることも報告されており、この面からも本研究の意義があると考えられる。
平成30年度一年間には、120例の血管内超音波を新たに確認し、これまでのバイオマーカーの比較を続けるとともに、筋肉量や握力等がその後の心血管イベントと関連しないかどうかの検討を行っている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

・HDLコレステロールの質にも着目し、成果を報告できている。
・血管内超音波データーも着実に増えている。

今後の研究の推進方策

これまで得た血管内超音波によって、冠動脈の組成を確認し、マイオカイン等のバイオマーカーの比較を続ける。運動耐容能・握力、そして筋肉量等との関連を調査するとともに、冠血行再建後の心血管イベントと関連しないかどうかの検討を行う。

次年度使用額が生じた理由

次年度使用額が生じた理由は、試料測定代が節約できたため。
マイオカイン測定、HDLコレステロール分画測定に使用予定。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Clinical Impact of Circulating Irisin on Classified Coronary Plaque Characteristics2018

    • 著者名/発表者名
      Hirayama Kenshi、Ishii Hideki、Kikuchi Ryosuke、Suzuki Susumu、Aoki Toshijiro、Harada Kazuhiro、Sumi Takuya、Negishi Yosuke、Shibata Yohei、Tatami Yosuke、Tanaka Akihito、Murohara Toyoaki
    • 雑誌名

      The Journal of Applied Laboratory Medicine

      巻: 3 ページ: 79~88

    • DOI

      10.1373/jalm.2017.025296

    • 査読あり

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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