岩手県沿岸地域住民コホ-ト研究参加者のうち、40歳以上かつ心血管疾患(CVD)の既往を有しない7,206名を対象に、12 誘導心電図の左室肥大(ECG-LVH)を同定しCVD(心筋梗塞、突然死、心不全、脳卒中)発症との関連について解析したところ、非CKDとは対照的に、CKDにおいてECG-LVHはCVD発症に有意に関連した。尿中アルブミン、eGFRまたはフラミンガムリスクスコアFRSにECG‐LVHを追加したモデルによるCVDリスク識別能が有意に改善した。CKDにおいてECG‐LVHがCVD発症の特定に有用であり、古典的な危険因子への追加によるリスク識別向上に寄与する有用な指標である。
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