研究課題/領域番号 |
17K09521
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
坂倉 建一 自治医科大学, 医学部, 准教授 (20773310)
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研究分担者 |
百村 伸一 自治医科大学, 医学部, 教授 (10190985)
藤田 英雄 自治医科大学, 医学部, 教授 (70327336)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 回転性アテレクトミー / 経皮的冠動脈形成術 / ロータブレーター |
研究実績の概要 |
冠動脈高度石灰化における治療戦略の検討が大きなテーマであるが、ロータブレーターを用いた治療戦略を中心に研究している。現在、主となるデータベースの整理を行っているところであるが、ロータブレーターの重要な使用方法として、安全にロータブレーターを抜去する方法を考案し、論文として報告している(Yamamoto K, Sakakura K, et al. Int Heart J 2018;59:399-402.)。この報告では、Trapping balloonを用いることで、本来は不確実性が高いと考えられるロータブレーター抜去を安全かつ確実に行う方法を報告している。ロータブレーター施行中に重大合併症、とりわけ冠動脈穿孔などが生じた際に、ガイドワイヤーを冠動脈内に確実に残してロータブレーターを抜去することがその後の治療に大きく影響するため、本方法が広がることでロータブレーターの安全性向上に寄与することができると考えている。また、抜去不能となったロータブレーターを抜去する方法は過去にいくつか報告されているが、新たな方法を考案し、論文として報告している(Sakakura K, et al. JACC Cardiovasc Interv 2017;10:e227-e229)。本方法では非常に柔らかいGuide extension catheterを用いることで、抜去不能となったバーの直前までGuide extension catheterを持ち込み、バーと一緒に引き抜く方法を提案している。またロータブレーターを行う際に血管内超音波を用いることが安全性を高めるという総説を報告している(Sakakura K, et al. Cardiovasc Revasc Med 2018;19:286-291)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
我々の施設としてのロータブレーターのデータベースはすでに400例を超えており、当初はこのデータベースを用いての解析を予定していた。しかし、2014年11月以降のデータベースの方がそれ以前のものに比較してデータ精度が高く、2014年11月以降のデータベースのみを用いた解析の方がより真実を反映すると考え、現在データベースの整理を再度行っているため、進捗に軽度の遅れがみられる。
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今後の研究の推進方策 |
現在データベースの整理を行っているが、こちらが完了すれば解析等を進めることができるため、平成30年度には解析を行い、論文執筆等に進めることができると考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
主となる研究結果が未だに学会発表や論文執筆の段階に至っていないために、次年度使用額が生じた。次年度には学会発表の旅費、英文論文執筆の際の英文校正費、論文出版後のOpen accessの費用などに使用する計画である。
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