研究実績の概要 |
冠動脈高度石灰化における治療戦略の検討がテーマであり、昨年度はロータブレーターに関する3報の論文を報告している(Yamamoto K, Sakakura K, et al. Int Heart J 2018;59:399-402, Sakakura K, et al. JACC Cardiovasc Interv 2017;10:e227-e229, Sakakura K, et al. Cardiovasc Revasc Med 2018;19:286-291)ところであるが、昨年に引き続きロータブレーターを用いた治療戦略を中心に研究している。ロータブレーターのバーが通過困難な際にどのような治療戦略を取るかを示したTechnical case report(Taniguchi Y, Sakakura K, et al.J CardiolCases 2019 doi.org/10.1016/j.jccase.2019.02.005)を報告した。本報告では、直径1.5mmのバーと直径1.25mmのバーを交互に用いることで、通過困難な高度石灰化病変が有効かつ安全に治療ができる可能性を示している。ロータブレーターを行った際に過度の回転数の低下を避けることが重要と考えられているが、どのような状況で過度の回転数低下が起こるのかは明らかではない。ロータブレーター使用時において、過度の回転数低下の規定因子は何かを検討した原著論文を現在投稿中である。また、ロータブレーター中の重大合併症(血管穿孔やバーのスタック)を避けるために、どのような切削方法をとればよいのかについての治療戦略を検討した原著論文も現在投稿中である。
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