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2020 年度 研究成果報告書

左心耳周囲脂肪の炎症が左房由来心房細動に与える影響

研究課題

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研究課題/領域番号 17K09529
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
研究分野 循環器内科学
研究機関順天堂大学

研究代表者

山本 平  順天堂大学, 医学部, 先任准教授 (70301504)

研究分担者 松下 訓  順天堂大学, 医学部, 准教授 (20407315)
嶋田 晶江  順天堂大学, 医学部, 助教 (20439326)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード心房細動 / 心臓手術後 / 左房組織 / 臓器周辺脂肪 / 炎症性サイトカイン / 左房リモデリング
研究成果の概要

本研究では左心耳組織および組織周囲脂肪が心房細動(AF)とどのような関連性があるのかを究明した。心臓手術を行ったヒト組織を対象とした。術前にグラフトの評価目的として造影CTを撮影しているものについて左房容積を画像解析ソフトを用いて解析したところ、左房拡大は術後AF発生の予測因子であり、エコーでの評価よりも高精度であった。
左心耳周囲の脂肪組織の遺伝子発現の比較検討では炎症性サイトカインの発現にいずれも有意差はなくむしろ術後AFで低い傾向がみられた。組織解析では左房壁に脂肪組織が浸潤している像が高率に観察され、筋肉組織の割合が減少している症例で術後遠隔期のAF率が高かった。

自由記述の分野

心臓血管外科

研究成果の学術的意義や社会的意義

心臓手術後の心房細動(AF)は約20-40%に発生する術後の大きな合併症である。致死的なものではないものの、術後在院日数の増加や抗凝固薬の内服追加など負の影響は大きい。これまでも多くの研究で術後AFの解析が行われてきたが今回は術前にはAFが同定されていない症例の組織解析も行うとともに、組織への炎症の影響として脂肪組織の解析を行っている。これまでは脂肪組織は負の影響因子として知られてきたが、今回の我々の結果からはむしろ組織障害を修復する過程における浸潤である可能性が示唆されており、今後の術後AFの治療方法の開発の足が掛りなる可能性など意義の高い結果が得られたと考えている。

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公開日: 2022-01-27  

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