研究課題/領域番号 |
17K09533
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研究機関 | 藤田保健衛生大学 |
研究代表者 |
渡邉 英一 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (80343656)
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研究分担者 |
吉岡 公一郎 東海大学, 医学部, 教授 (30246087)
清野 健 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (40434071)
原田 将英 藤田保健衛生大学, 医学部, 准教授 (70514800)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 身体的フレイル / ウェアラブル / 心拍応答特性 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、低侵襲ウェアラブル加速度・心拍計を用いて、体動や労作に伴う心拍応答特性を最新の解析手法を応用して解析することで、心疾患患者を対象にして新たな身体的フレイル評価法と予後指標を開発することである。
私たちは、パイロット研究として、健常者を対象に前胸部にウェアラブル加速度・心拍計を貼付して、労働作業を含む終日の日常身体活動量を測定し、さらに、体動に伴う心拍変化(心拍応答特性)の評価を行った。1分ごとのサンプリングデータ約200万点をプロットすると、加速度偏差(運動・作業強度)と心拍数には直線関係があることが示唆された。また、個々例の解析では、切片と傾きに症例ごとの特徴が現れ、QOL(生活の質)調査との関連も示唆された。 心疾患患者は、加齢、呼吸・循環機能低下やサルコペニアなどにより、身体的フレイルのリスクが高く、心臓自律神経の変調との関連が深いと考えられる。 来年度は、藤田保健衛生大学と東海大学の心疾患患者を対象として日常の運動・作業強度と心拍の相関(心拍応答特性)を解析して、健常者との相違を比較することで、新たな心臓自律神経評価指標が開発できると考える。同時に生命予後を観察し、非線形分離を可能にする機械学習などを応用することにより、新たな予後指標が開発される可能性がある。将来的には、心臓リハビリテーションの介入を行い、体動強度による心拍応答反応がどのように変化するかも検討する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究は、藤田保健衛生大学と東海大学の心疾患患者を対象として低侵襲ウェアラブル加速度・心拍計を用いて、体動や労作に伴う心拍応答特性を最新の解析手法を応用して解析するものである。両施設における倫理委員会の審査承認に時間を要したことと、両施設での測定準備態勢に時間を要したために、症例の組み入れが予想に比べて遅れている。しかし、来年度からは、順調な症例組み入れが可能になる。
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今後の研究の推進方策 |
両施設における倫理委員会承認を得ることができ、また、計測準備態勢が整ったため、来年度からは、順調な症例組み入れが可能になる。
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次年度使用額が生じた理由 |
学会出張予定であったのが、体調不良のため取りやめとなったため。次年度の学会出張に使用する予定である。
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