研究課題
一過性意識消失患者のうち失神、特に反射性失神患者が最多である。Head-up tilt検査は反射性失神とりわけ血管迷走神経性失神(VVS)の診断に有用な検査法である。しかしながら、VVS疑い患者に対するhead-up tilt検査の感度は高くなく、薬物負荷(ニトログリセリンやイソプロテレノール)を要することもあり、これらの薬物不可で診断率は高まるものの偽陽性率も上昇する。また、head-up tilt検査しての施工に当たっては、検査に要する時間や医師の労力も大きい。外来診察室での起立負荷試験(active standing)は、診察室内での壁面を利用して試行可能であり、簡便で診断率も低くはなく実地診療では有用な方法であり、head-up tilt検査に代わる試験になると考えられる。本研究では、外来でのVVS疑い患者においてactive standing試験を外来診察室ないで行い、その有用性を検討した。当院が依頼を受診したVVS疑い患者19名に対し、active standing試験を行ったところ8名(42%)でVVSの確定診断を得ることができた。確定診断は、自然発作時と同じ症状や前兆の出現がある、または起立中の顔面蒼白や何んらかの前兆が観察された場合とした。確定診断が得られた8名に対し、生活指導と患者が自宅で行うことができる起立調節訓練法により治療を行ったところ、その後の失神再発は認めなくなった。外来で施行できるactive standing試験は簡便で比較的要請率が高く、VVS疑い患者に対してhead-up tilt検査to比較しても遜色ない臨床的有用性であった。また、治療として起立調節訓練を行う場合にも行い易い。
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