肺高血圧症は右心不全により死亡に至る希少難治疾患である。肺高血圧症への治療は肺血管拡張薬が中心であるが、十分な改善が得られず右心不全で死亡する患者は多く根治はできない。このような難治性右心不全へ進行するメカニズムの究明が右心不全治療開発および患者さんの救命には必須である。本研究での右心不全への進行メカニズムにおける心電図でのQRS幅は日常診療でも可能な方法で簡易に予想が可能であり、そのメカニズムにおいて右心室線維化を反映している可能性が示唆された。これは心臓MRIの新規T1マッピング法で評価することが可能で、画像による新たな右心不全の評価、予測が可能となり早期発見、治療に有用と考えられる。
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