研究課題/領域番号 |
17K09556
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
坂本 憲治 熊本大学, 病院, 講師 (40530085)
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研究分担者 |
掃本 誠治 熊本大学, 病院, 客員教授 (30535638)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 熊本地震 / エコノミークラス症候群 / 深部静脈血栓症 / 予防検診 |
研究成果の概要 |
2016年4月に熊本地震が発生、発災直後より問題となったエコノミークラス症候群に対して、血栓症専門チームを組織して予防活動を開始した。静脈エコーを用いたDVT(深部静脈血栓症)検診を急性期から2年半に渡り継続したことで、急性期2426名、慢性期1663名の計4089名に検診を行うことができた。発災後急性期のDVTの陽性率(10.6%)とその危険因子(高齢、眠剤の使用、下腿浮腫、下肢静脈瘤)、時間経過による陽性率の変化(時間経過にしたがってDVT陽性率は低下)と、急性期DVT陽性者の陰転化率(60%)、それに関わる抗凝固療法の使用率(消失例の18%)などを明らかにしている。
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自由記述の分野 |
循環器学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
2016年4月に熊本地震が発生、発災直後から車中泊を原因としたエコノミークラス症候群が多発した。我々は、血栓症専門チームによる予防活動を開始した。下腿静脈内に発生した血栓(深部静脈血栓症: DVT)が主な原因であり、超音波を使ったDVT検診を2年7ヶ月に渡り継続し、急性期2426名、慢性期1663名の計4089名を観察した。急性期検診の結果からDVT陽性率とその特徴を明らかにした。慢性期の結果から、時間経過で陽性率が低下すること(約1年で鎮静化)、急性期DVT陽性患者の60%に血栓の消失が認められることなどを確認でき、今後の災害時における適切な予防活動や継続すべき期間を提案できる研究となった。
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