研究課題/領域番号 |
17K09563
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
赤尾 浩慶 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (50398997)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 石灰化冠動脈病変 / 慢性腎臓病 / microRNAs / エクソソーム / 次世代シーケンサー |
研究実績の概要 |
慢性腎臓病患者の予後を規定する冠動脈硬化症に対する新たな治療戦略策定を目指し、動脈石灰化の発生と進展の機序解明を目的とする。冠動脈rotablator治療後に冠循環から体循環に流出する動脈硬化血管壁由来分子を含む血液検体を用い、in vivoのアテローム性動脈硬化に関わるエクソソーム内miRNAを同定し、治療前後の動態ならびにその機能を解明し、治療法開発への発展を目指す。患者および健常人の血清からのmiRNA抽出では、得られたmiRNA量は少なく、そのクオリティも良くなかった為、マイクロアレイ解析から、より高感度が期待できる次世代シーケンサーでの解析に変更することで、十分なリードが得られ様々なRNA分子種が検出された。その為、本年度は慢性腎臓病患者の石灰化冠動脈に対するRotablator治療前後4ポイントで採取した検体の測定を行った。和光純薬Wako exosome Isolation kit PSを用いて血清からエクソソームを抽出し、得られたエクソソームからWako マイクロRNAエキストラクターSPキットを使用してRNAを抽出した。得られたサンプルについて、ライブラリ調製をIllumina社SMARTer smRNA-Seq kitで行ったところ、2ポイントで必要量のライブラリが作成できなかった。この理由として、サンプルのRNA濃度が低いためか、術中のストレスに伴う影響も考慮され、新たに3症例の検体を用い現在再検証を行っている。追加症例でライブラリが作成できれば、NextSeqによりシーケンスを実施して、得られた読み取り結果をリファレンスゲノムHuman genome hg19を選択してStrand NGS ver3.1ソフトにて解析し治療前後で変化したエクソソーム内miRNAを同定する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
症例検体を用いてライブラリ作成を行ったところ、必要量のライブラリが作成されないポイントがあり、追加症例の測定を行っているため。 研究協力者の助言や実質的な助けを得て、研究計画に基づいた計画と方法で検討を進めている。
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今後の研究の推進方策 |
基礎実験で次世代シーケンサーを用いて解析を行なうことにより十分なリードが得られ様々なRNA分子種が検出され、感度、精度共に満足のいく実験条件を設定できたので、今後はこの実験系で追加サンプルとして用意できた慢性腎臓病患者の石灰化冠動脈に対するRotablator治療前後で採取した検体を用いアテローム性動脈硬化に関わるmiRNAを同定し、そのmiRNAの治療前後の動態ならびにその機能を解明することを目指す。また候補miRNAのvalidationをRNAサンプルを用いてreal-time PCRで行い、再現性を確認する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
次世代シーケンサー、リアルタイムPCR解析によりmiRNAsの探索実験を実施するため、その予算として次年度に使用する予定にしている。
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