研究課題
18F標識fluorodeoxyglucose (FDG)をトレーサーとしたpositron emission tomography/computed tomography (FDG-PET/CT)を用いて歯周炎症、血管炎症を定量評価した。炎症活動性は、European Association of Nuclear Medicine recommendationsに従い、それぞれの関心領域におけるstandardized uptake value (SUV)を計測、静脈相SUVで除したtarget-to-background (TBR)を算出し、空腹時血糖で補正した値を用いた。歯周炎症に関連する因子を検討したところ、男性、肥満、内臓脂肪面積、高血圧、高中性脂肪、低HDL血症、高血糖、高インスリン血症、高HbA1c、高γGTP血症、腎機能障害、喫煙、低アディポネクチン血症、頚動脈炎症が有意な関連を示した。また、メタボリック症候群の関連因子の重責により歯周炎症が増強することが明らかになった。2型糖尿病症例に対してインスリン抵抗性改善薬とスルホニル尿素薬を用いて治療介入を行った。両剤は同等に血糖を低下させ、インスリン抵抗性改善薬は低HDL血症、低アディポネクチン血症を改善し、歯周炎症、頚動脈・大動脈・冠動脈炎症は軽減させた。しかし、スルホニル尿素薬では、そのような効果は認められなかった。不安定狭心症や急性心筋梗塞例では、安定狭心症例と比べて残存歯数が有意に少なく、歯周炎症が有意に高い結果であった。Direct coronary atherectomyを施行した症例、急性冠症候群にて血栓吸引した症例から得られた冠動脈プラークの組織学的検討を行ったところ、歯周炎症が強い症例ほどCD68陽性細胞の集簇が認められた。また、FDG-PET/CTで評価した歯周炎症と血管炎症に有意な関連を認め、P. gingivalis DNAの検出, Gingipain活性を認めた。
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European Heart Journal
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