研究課題
(1) 安定冠動脈疾患において非造影T1強調核磁気共鳴画像(MRI)診断法による冠動脈プラーク評価と光干渉断層法(OCT)を用いた冠動脈内画像診断法を対比したところ、MRIによるプラーク信号値(プラーク信号値/近傍心筋信号値)はOCT断面における脂質成分の最大角度や、90度以上の脂質成分を認める断面の長軸方向の長さといった OCT上の脂質性プラークに富む成分の各種指標と有意な正の相関を示し、プラーク線維性皮膜に存在する不安定・安定化を繰り返している指標であるHealed plaque ruptureの所見を高信号プラークにおいて有意に多く認めていた。(European Heart Jorunal Cardiovascular Imaging誌に 2018年に報告)(2) 病理像を明らかにするため、剖検心を用いたT1強調MRI画像によるプラーク評価と病理組織像の対比を行った。ヘマトキシリン・エオジン染色による病理に基づく解析では、高信号プラークはプラーク面積と 冠動脈硬化壊死巣の面積が大きい事が特徴的であった。(2019年 米国心臓協会学術総会で発表)(3) ソフトウエアによる定量化を試みるために、OsiriX MDを用いた 3次元冠動脈プラーク算出法を考案した。従来の2次元評価法と比較して、3次元プラーク評価法は 経皮的冠動脈インターベンション術における 周術期心筋障害をより精度高く予測することが可能であった。(Journal of Cardiovascular Magnetic Resonance誌に2020年に報告)(4) プラーク安定化作用がある オメガ3製剤の投与の可否にて非造影T1強調MRIによるプラーク信号値の変化につき検証した結果を2019年米国心臓協会学術総会で報告し、現在論文作成中である(Trials 2018).
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (3件)
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