研究課題
研究代表者が2018年4月に鹿児島大学から鹿児島市立病院に異動になり、本研究遂行に遅延が出たが、2020年4月に鹿児島大学に戻り、研究を再開できた。このような状況に加え、新型コロナウイルス感染症で鹿児島大学病院における臨床研究に支障を来たしたため、研究期間を延長して対応した。鹿児島県大動脈瘤患者レジストリーに関しては、調査項目など確定させ、レジストリーシステムを構築した。まだ、登録数が少ないが、今後、登録数を増やすとともに、大動脈瘤進展、退縮あるいは心血管イベントや死亡との関連を検討してゆく。さらに、大動脈瘤手術患者における活性化マクロファージの役割を検討する課題に関しては、上記の鹿児島県大動脈瘤患者レジストリーの内、鹿児島大学病院の患者血清を用い、我々が独自に開発した活性化マクロファージの指標である可溶性葉酸受容体β(FRβ)の血中濃度をELISA測定系で測定したが、ELISA測定系の感度に問題があった。また、スタンフォード大学のDalman教授とXu博士と共同して動物実験による基礎研究を行い、CD-11b-diphtheria toxin receptor (CD11b-DTR)トランスジェニックマウスにdiphtheria toxin(DT)を投与する実験系で大動脈瘤モデルマウスの発症、進展、退縮における全マクロファージの役割に関する実験を行い、成果を得た。さらに、スタンフォード大学との共同研究で、高脂血症を呈するアポ蛋白E欠損マウスやadeno-associated virus (AAV)にPCSK9遺伝子を組み込み高脂食負荷したマウスに porcine pancreatic elastase (PPE)を注入して作成した腹部大動脈瘤モデルにおいて、高脂血症は腹部大動脈瘤の進展、拡大に影響しないことを論文報告した。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 3件) 備考 (2件)
Biomolecules
巻: 11 ページ: 1434~1434
10.3390/biom11101434
臨牀と研究
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http://ris.kuas.kagoshima-u.ac.jp/html/100004926_ja.html?k=%E5%AE%AE%E7%94%B0%E3%80%80%E6%98%8C%E6%98%8E
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