研究課題/領域番号 |
17K09603
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
坂本 透 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50282356)
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研究分担者 |
檜澤 伸之 筑波大学, 医学医療系, 教授 (00301896)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 喘息 / 一塩基多型 / リスクスコア / ゲノムワイド関連解析 |
研究成果の概要 |
コホート1(健常群958名、喘息群242名)の喘息GWASでP<0.05を満たす15個のeSNPsを選択し、リスクアレル数を合計した喘息遺伝的リスクスコア(GRS)を解析して、2群間に強い有意差を確認した(P=9.54E-15)。次に、独立したコホート2(健常群565名、喘息群541名)においてGRSの解析を行ったところ、2群間に有意差が認められた(P=0.023)。一方、GRSによる喘息発症の予測能評価のためROC解析を行ったところ、AUCは0.539であり、15eSNPsでは喘息発症の予測能は高くないことが示された。今後、候補eSNPの数を増やして喘息発症予測能を評価する予定である。
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自由記述の分野 |
呼吸器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
喘息に関連するSNPは多数報告されているが、個々のSNPから喘息発症を予測することは困難である。本研究では、十~数十個の喘息関連SNPsのリスクアリル数を合算して個人の喘息遺伝的リスクスコア(GRS)として解析を行った。その結果、GRSにより喘息発症を予測することができる可能性が示された。GRSは喫煙歴などの危険因子とは異なり、生涯を通して変わることはなく、また疾患の状態によっても変化しない。喘息発症が予測できれば、環境改善や禁煙などの早期介入により発症を予防できる可能性がある。また関連SNPsを用いた遺伝子・分子ネットワーク解析により、喘息の病態解明に大きく貢献できることが期待される。
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