本研究は気管支鏡検査時の末梢肺腫瘍組織性状診断のためにIB値(超音波信号の反射波を分析し計算されるinte grated backscatter値)の測定を行う。また、縦隔腫瘍、縦隔、肺門リンパ節転移の有無、リンパ節の組織性状 診断のために中枢型の気管支腔内超音波断層法(EBUS)と同時にIB値を測定する。本研究では2つの段階を計画 している。最初は循環器領域で使用する血管内超音波カテーテルをそのままEBUSに使用する段階、もう1つはEB US単独で超音波信号の解析を行う段階である。 研究の方法は気管支鏡検査時に現在臨床応用されている気管支腔内超音波断層法(EBUS)を透視下に行い、透視お よびエコーにて腫瘍部位を同定する。その後IB-IVUSで使用する血管超音波カテーテルを気管支鏡の鉗子口より 挿入し、腫瘍に到達したことを確認し、IB値を測定する。同部位より生検を行い、組織学的診断の上、腫瘍、リ ンパ節、肺組織のIB値から手術標本にて測定した腫瘍や正常肺組織のIB値を比較して生体内でのそれぞれのIB値 を測定し、有用性を認めた。 上記内容は学会 雑誌にて報告した。
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