研究課題/領域番号 |
17K09619
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
大塚 満雄 札幌医科大学, 医学部, 准教授 (10398323)
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研究分担者 |
高橋 弘毅 札幌医科大学, 医学部, 教授 (60231396)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | 特発性肺線維症 / ニンテダニブ / ピルフェニドン / サーファクタント蛋白質 |
研究実績の概要 |
特発性肺線維症患者を対象に、ニンテダニブ内服患者とピルフェニドン内服患者を後ろ向きに調査した。ニンテダニブ内服患者は43名を抽出した。ピルフェニドン内服患者は50名を抽出した。ニンテダニブおよびピルフェニドン内服状況、副作用状況、治療効果と各種臨床パラメータを集積した。ニンテダニブおよびピルフェニドンの効果と臨床パラメータを比較して、効果と臨床パラメータの推移を検討した。ニンテダニブおよびピルフェニドン内服患者の一部では、内服開始6ヶ月後に呼吸機能の低下が抑えられた群では、内服後から間質性肺炎の血清マーカーであるSP-A、SP-D、KL-6の低下を認めた。低下を認めた患者ではそれぞれの血清マーカーの低下率は、6ヶ月後の呼吸機能の変化と関連が見られた。ニンテダニブとピルフェニドンとでは、薬効と血清マーカーの変化にさは認めなかった。現在SP-A、SP-D、KL-6の低下とニンテダニブおよびピルフェニドンの効果との関連について比較検討中である。6ヶ月後での効果に注目し、効果との関連について薬剤との違いについて比べていく予定である。また、予後との関連についても引き続き調査している。 これまで作成したラットブレオマイシン肺線維症モデルにおいて、線維化の程度とVEGF、PDGF、FGFの発現状況と肺サーファクタントの発現状況を免疫組織学的に比較検討を進めている。発現状況の推移を観察し、ニンテダニブの効果が最も期待できる時相と肺サーファクタントとの関連を検討している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
動物実験での評価が遅れている
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今後の研究の推進方策 |
患者登録は終了したため、薬効と血清マーカー、呼吸機能の変化について統計解析を進める。次年度での研究発表と論文化を予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
登録症例数が遅れたため研究費に残りが生じた。次年度には登録症例と比較対象群を加えて測定などに使用する予定である。また、動物実験で保存している検体の測定に使用する予定である。
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