研究課題/領域番号 |
17K09621
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
新實 彰男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30252513)
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研究分担者 |
金光 禎寛 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (20765268)
竹村 昌也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (30378707)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 慢性咳嗽 / 咳喘息 / 胃食道逆流症 / 副鼻腔気管支症候群 / バイオマーカー |
研究実績の概要 |
GERDによる慢性咳嗽におけるFスケール問診票(FSSG)の診断的有用性検証のため、2012年4月から2018年3月の初診312例中FSSG、末梢血好酸球数のデータが得られた 256例 を解析したところ、FSSGのAUCは0.71、末梢血好酸球数<150/μl の例に限るとAUCは0.74と、FSSGの診断的有用性が確認された(Kurokawa et al. manuscript under revision)。また前向きに集積した非喫煙喘息157例(122例が重症)で、カプサイシン咳受容体感受性、呼吸機能、末梢血好酸球・好中球、FeNO、併存症を検討し、コントロール不良の4指標(ACT<20、頻回増悪、入院、FEV1<80%)との関連を評価した。結果、咳感受性亢進はACT低値・頻回増悪・入院と、特に非アトピー例で強く関与した。多変量解析で咳感受性亢進はACT低値と頻回増悪と有意に関連した。過去喫煙、糖尿病、慢性副鼻腔炎並存も重症喘息のリスク要因であった。重症(特に非アトピー)喘息への咳感受性亢進の寄与、咳感受性亢進をもたらす神経障害が治療標的となることを初めて示した(Kanemitsu et al. Increased capsaicin sensitivity in severe asthmatics associated with worse clinical outcome. Am J Respir Crit Care Med 2020[Epub])。さらに、喘息における咳感受性亢進と神経障害の重要性に関する総説も発表した(Niimi et al. Interfering with airway nerves in cough associated with asthma. Pulm Pharmacol Ther 2019; 59: 101854)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
患者の集積と、研究協力者(大学院生)のデータ解析がほぼ順調に進んだため。
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今後の研究の推進方策 |
令和2,3,4年度基盤研究(C)(一般)「治療抵抗性慢性咳嗽の制御へ向けて:バイオマーカーを用いた病態多様性へのアプローチ」(研究代表者:新實彰男)を採択いただけたので、今後は治療抵抗性の難治症例を対象に研究を継続する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
参加予定であった国際学会から招待を受けたため旅費、参加費用が不要になった。試薬、消耗品などの購入に充てる予定である。
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