研究課題/領域番号 |
17K09621
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
呼吸器内科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
新實 彰男 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (30252513)
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研究分担者 |
金光 禎寛 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (20765268)
竹村 昌也 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (30378707)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 慢性咳嗽 / 咳喘息 / GERD / バイオマーカー |
研究成果の概要 |
初診遷延性・慢性咳嗽312例の解析で、GERDの頻度が他疾患合併例を含めると46%と高く、GERDの存在が咳の難治化に密接に関与することを証明した(Kanemitsu Allergol Int 2019)。前向きに集積した喘息患者157例で、ATS/ERSが示す重症喘息要因への咳受容体感受性亢進の有意な寄与を初めて示した(Kanemitsu AJRCCM 2020)。上記312例でのGERD例の診断におけるFSSG質問票の有用性(Kurokawa J Asthma 2021)、HARQ質問票を用いたGERDの喘息病態への関与も報告した(Kurokawa Allergol Int 2022)。
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自由記述の分野 |
呼吸器内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性咳嗽はQOL低下や就労困難も来す重要な臨床的課題であるが、専門医も対応に難渋する。「咳嗽に関するガイドライン」に拠ると病歴、身体所見、臨床検査に基づく「治療前診断」(疑い診断)に対して特異的治療を行い、奏功したら「治療後診断」(確定診断)とするが、実際には信頼性の高い治療前診断手段は少なく、手探りで薬剤を選択し、効果を試している現状がある。 今回明らかにした胃食道逆流症の重症化への寄与、診断における質問票の有用性は非専門医も含めた日常診療に資するところが大きい。また咳受容体感受性亢進の寄与は慢性咳嗽のみならず喘息の重症化機序解明と新規治療の開発に有益な知見をもたらすものである。
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