研究課題
ペメトレキセド感受性細胞株、耐性細胞株を用いた実験により、中皮腫に対するペメトレキセドの薬剤耐性機序として、同薬がプリン/ピリミジン代謝に関連する様々な酵素誘導を行うこと、AMPK活性亢進によりmTORC1活性を修飾することを明らかにし、一方で、p70S6K、AKT、内因性p53活性は寄与しないことを明らかにし、Mol Oncol. 2019 Jun;13(6):1419-1432に発表した。また関連研究として、口腔扁平上皮がんにおけるセツキシマブ耐性に関連した遺伝子プロファイリングを行い(Exp Cell Res. 2019 Mar 15;376(2):210-220)、さらにレスペラトロールはウロキナーゼタイププラスミノーゲン活性受容体を介して口腔扁平上皮がんに対するセツキシマブ耐性を克服することを明らかにした(Sci Rep. 2019 Aug 21;9(1):12179)。臨床研究においては、非小細胞肺がんに対する抗EGFR抗体(ネシツムマブ:Lung Cancer. 2019 Mar;129:55-62)、ゾレドロン酸の臨床的意義を明らかにした(Mol Clin Oncol. 2019 Oct;11(4):349-35)。中皮腫の薬剤耐性機序に関する研究、およびEMTとの関係などは本年度で一応終了予定であるが、本研究の成果に関連して、口腔扁平上皮がん、肺扁平上皮がんにおける発がん、腫瘍進展、治療抵抗性の研究モデル作成に着手することができ、今後は悪性中皮腫、口腔扁平上皮がん、肺扁平上皮がんのgeneticおよびegigeneticを含めた臓器横断的包括的研究を進める基盤を作ることができた。
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (11件) (うち査読あり 11件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (5件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
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