研究成果の概要 |
EGFR変異肺癌における免疫逃避機構として、腫瘍内浸潤T細胞の減少に焦点を当ててその機構を解析した。EGFR変異肺癌では各種ケモカインの発現低下を認め、細胞株を用いた検証では特にIFN反応性Th1細胞のリクルートに関与するCXCL9, 10, 11の発現がEGFRシグナル依存性に抑制を受けることを明らかにした。その中で特にT細胞リクルート活性の強いCXCL10の抑制機構を解析したところ、遺伝子クラスターを形成するCXCL9, 10, 11を同時に制御するエンハンサー領域の存在が示唆され、EGFRシグナル依存性のエピジェネティックな機構によるケモカイン発現抑制機構が示唆された。
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