研究課題
我々は、これまでに慢性閉塞性肺疾患(COPD)に見られる肺気腫が痩せの体格と関与することを報告した。この知見をさらに発展し、本研究ではCOPD患者において腸内細菌叢の変化が全身炎症の亢進・腸管から吸収されるエネルギー量の減少をもたらすことで痩せを引き起こし、このことが痩せているCOPD患者に認められる気腫性肺病変の進行につながっているのではないか、との仮説を検証することを目的としている。今年度には、滋賀医科大学呼吸器内科を受診するCOPD患者から得た便サンプルを用いて、シークエンスを実施し、得られたデータを用いて腸内細菌叢解析を開始した。CT画像解析の新たな方法として各気管支の最小内腔径の累積度数分布の傾きの絶対値DがCOPD患者における一秒量との関連を示すこと、このDが気管支の分岐時にどれくらい細くなっていくかを反映していることを示し、アメリカ胸部学会で報告、またJournal of Applied Physiologyにおいて紙上報告を行った。
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Journal of Applied Physiology
巻: 128 ページ: 1280-1286