研究実績の概要 |
1. 肺炎マウスで縦隔リンパ節(MLN)好中球の免疫における特異性を発見し、肺リンパ内皮細胞(LEC)の単離に成功し、肺LEC由来ケモカインによって縦隔リンパ節に好中球が集まる経路を証明した。 ①C57BL/6 マウスに肺炎球菌血清型 19Fを気管内投与し、15 時間後に MLN・血液・気管支肺胞洗浄液を採取し、 FACS 法を用いて好中球(CD45+Ly6G-1A8+細胞)を単離した。②好中球は肺炎後にMLNに集まることを示した。③Lung digest法及びFACS法を用いて、マウス肺内のLECの単離に成功した。④肺LEC細胞は好中球ケモカイン(CXCL1, CXCL5, G-CSF)を発現することを証明した。 2. 肺、血液、MLNの好中球の抗原提示発現を比較し、MLNの好中球のみでMHCクラスIIを高発現していることを証明した。 3. 本研究に関連して、以下の論文を報告した。①Lin WC, Gowdy KM, Madenspacher JH, Zemans RL, Yamamoto K, Lyons-Cohen M, Nakano H, Janardhan K, Williams CJ, Cook DN, Mizgerd JP, Fessler MB. Epithelial membrane protein 2 governs transepithelial migration of neutrophils into the airspace. J Clin Invest. 130:157-170, 2020. 4. 本研究に関連して、以下の発表を行なった。①井手口周平、山本和子、高園貴弘、西條知見、今村圭文、宮崎泰可、柳原克紀、福田雄一、一門和哉、小宮幸作、門田淳一、矢寺和博、常 彬、迎 寛. 肺炎球菌のマクロファージNF-kB活性誘導能がもつ臨床的な意義. 第59回日本呼吸器学会学術講演会, 2019年4月12日, 東京.
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