小児末期腎不全の最大原因は先天性腎尿路異常(CAKUT)である。CAKUTの一部は単一遺伝子の異常によって発症し約40種類の原因遺伝子が明らかとなってきた。しかしこれらの遺伝子異常が同定される例は15%程度で、新規原因遺伝子が存在している可能性が考えられていた。 CAKUTの新規原因遺伝子の同定を目的に本研究を行った。まずCAKUTを有する患者に対する全ゲノム解析によりCBWD1遺伝子が部分欠失していることを見出した。次にCbwd1ノックアウトマウスを作成し、Cbwd1ノックアウトマウスがCAKUTを呈することを明らかにした。以上より、CBWD1がCAKUTの新規原因遺伝子であることを証明した。
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