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2019 年度 実績報告書

老化腎障害を調節するmicroRNAの同定-新規遺伝子治療法・バイオマーカー開発

研究課題

研究課題/領域番号 17K09708
研究機関自治医科大学

研究代表者

森下 義幸  自治医科大学, 医学部, 教授 (30570494)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード老化腎障害 / 腎硬化症 / マイクロRNA / バイオマーカー / 遺伝子治療
研究実績の概要

昨年度、老化腎障害患者と老化腎障害のない高齢患者の血清で比較検討し、同定した老化腎障害のバイオマーカーとなるmiRNA (miRNA-142-3p, miRNA-503-5p)のmimicまたはinhibitorを老化腎障害マウスの腎で観察された、尿細管間質線維化への効果を片側尿管結紮により作成した尿細管間質線維化モデルマウスで検討した。老化腎障害患者で低下していたmiRNA-142-3pは補充目的でmiRNA-142-3p-mimicを、老化腎障害患者で上昇していたmiRNA-503-3pは抑制目的でmiRNA-503-5p-inhibitorを人工合成し、non-viral vectorであるポリエチレンイミン(PEI)ナノパーティクル(NPs)と混合体(miRNA-mimic/inhibitor-PEI-NPs)を形成させ、尿細管間質線維化モデルマウスに合計4回、尾静脈より投与し、尿細管間質線維化への影響を検討した。Sham 手術マウス、未治療尿細管間質マウス、control-miRNA-PEI-NPsを投与した尿細管間質マウスをコントロール群とした。その結果、miRNA-503-5p-inhibitor-PEI-NPs投与で、腎でmiRNA-503-5p発現が有意に抑制され、組織学的に有意に尿細管間質線維化が抑制され、尿細管間質線維化マーカー (Fibronectin-1, Collagen type I alpha 2) 発現上昇も抑制されていた。同様の方法でmiRNA-142-3p-mimic-PEI-NPsを尿細管間質線維化モデルマウスに投与したところ、腎でmiRNA-142-3p発現が有意に過剰発現されたが、尿細管間質線維化の抑制効果は認められなかった。本研究結果からmiRNA-503-5p-inhibitorは老化腎障害(尿細管間質線維化)の新規遺伝子治療法となる可能性が示唆された。

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公開日: 2021-01-27  

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