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2020 年度 実績報告書

プレバイオティクスと腎インスリンシグナルの関係:腸腎連関によるCKD新規治療法

研究課題

研究課題/領域番号 17K09720
研究機関大阪医科大学

研究代表者

美馬 晶  大阪医科大学, 医学部, 特別職務担当教員(教授) (00432401)

研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2021-03-31
キーワード慢性腎臓病 / 腸内フローラ / プレバイオティクス
研究実績の概要

高齢化とライフスタイルの変化は慢性腎臓病(CKD)患者数を急速に増加させた。CKD患者は高頻度に心、脳血管合併症を有するためCKDの確実な治療方法を確立することが喫緊である。CKDにかかる医療費は4兆円/年を超え、社会問題である。故に医療コストを鑑みた治療法確立が求められる。CKD患者の腸内フローラは悪化し、尿毒症物質が増加することでさらなる腎機能低下が生じる。研究代表者は腎糸球体内インスリンシグナル異常がCKD進展・増悪に重要であることを示している。本研究では今まで明らかにされてこなかったプレバイオティクスによる腸内フローラ改善がもたらすインスリン受容体基質(IRS)1を中心とした糸球体内インスリンシグナルへの影響と腎保護効果を検討した。腎不全モデルラットを作成し、プレバイオティクスとしてラクツロースを投与、腸内フローラと腎機能、腎組織への影響を確認した。ラクツロース投与群の腸内フローラを次世代シーケンサーを用いて解析するといわゆる善玉菌優位になっていることが確認された。同時にラクツロース投与群は腎不全モデル群に比してアルブミン尿が有意に減少すると共に糸球体濾過量の改善を認めた。
本研究の結果から「腸腎連関」という新たな概念に基づくCKD治療法の確立が期待される。プレバイオティクスはヒトに直接消化、吸収されない成分であり安全性が高く、さらに安価である。つまり、本研究の成果により低リスク、かつ低コストCKD新規治療法が確立することが考えられ、そのインパクトは極めて大きいと考えられた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Linagliptin affects IRS1/Akt signaling and prevents high glucose-induced apoptosis in podocytes2020

    • 著者名/発表者名
      Mima A, Yasuzawa T, Nakamura T, Ueshima S
    • 雑誌名

      Sci Rep

      巻: 10 ページ: -

    • DOI

      10.1038/s41598-020-62579-7

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] RLVの経過中、発熱に次いで腓骨神経麻痺を認めた1例2020

    • 著者名/発表者名
      安積 尚杜, 李 信至, 森 龍彦, 元木 三記子, 石田 志門, 大井 幸昌, 荒若 繁樹, 美馬 晶
    • 学会等名
      第229回日本内科学会近畿地方会

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公開日: 2021-12-27  

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