慢性腎臓病(CKD)患者の増加を背景として、透析導入数は増加している。これまで、維持透析患者の死亡リスクは、早朝空腹時のリン濃度が規定するとされてきたが、その機序は不明のままであった。今回の研究より、血中リン濃度の日内リズムを解明し、そのリズムが肝臓Nampt/NADシステムにより制御されることを明らかとした。さらに、肝臓Nampt/NADシステムの活性化はリン組織移行を調節することが示唆された。 肝利尿因子によるNampt/NADシステム制御は、血中リン濃度の日内リズムを考慮した高リン血症を伴う新たなCKD治療基盤研究に役立つと考えられた。
|