研究課題
基盤研究(C)
本研究では、①実験動物(ラット・マウス)、ヒト解剖体を用いた検討で、頚動脈洞とそこに分布する舌咽神経、迷走神経、頚部交感神経幹からの枝などの解剖学的基盤を明らかにした。②メカノセンサー分子として、Piezo1, Piezo2, TRPV2の腎臓での発現レベル、発現部位を同定した。高血圧性腎障害モデルや急性腎障害モデルでは発現が著明に亢進し、組織障害に関わる部位・細胞で強く発現が誘導されることを明らかにした。
解剖学 腎・高血圧
高血圧領域では昨今、血圧非依存性機序が着目され、メカノバイオロジー研究は遅れていた。本研究では、圧センサー分子Piezo1, Piezo2が高血圧性腎障害の病態に深く関与することが示され、今後の高血圧研究に新たな潮流をもたらすものと期待される。高血圧は多くの国民の健康にかかわる疾患であり、新規治療薬の開発は、医療費削減、健康長寿社会の実現など、社会に与えるインパクトは大きく、臨床的にも意義深い研究となる。