我々は (i) 小胞輸送異常とαシヌクレイン(αS)蓄積・神経変性の関係、および (ii) αS細胞間伝播に関する2課題に取り組んだ。前者において、PARK21家族性PD関連分子である変異型DNAJC13がエンドソーム輸送を障害し、αS蓄積を生じることを明らかにした。またヒトN855S変異型DNAJC13発現ハエにヒトαSを共発現すると、脳内αS蓄積を伴うドパミン神経変性と運動障害がみられることを確認した。後者においては、αS細胞間伝播のメカニズム解析を進め、細胞外αSがDATの結合分子であるflotillin-1と会合し、DATのエンドサイトーシスに便乗して細胞内へ侵入することを発見した。
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