研究課題/領域番号 |
17K09752
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
濱口 毅 金沢大学, 附属病院, 講師 (70452109)
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研究分担者 |
山田 正仁 金沢大学, 医学系, 教授 (80191336)
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研究期間 (年度) |
2017-04-01 – 2020-03-31
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キーワード | アルツハイマー病 / 硬膜移植 / プリオン |
研究成果の概要 |
高齢者ブレインバンクから33例の剖検症例の硬膜を収集し、それらの硬膜をアミロイドbeta蛋白質(Abeta)に対する抗体(4G8)を用いて免疫染色を行なったところ、8例(24.2%)で硬膜上の血管にAbetaの沈着を認めた。収集した硬膜をホモジネートし、若年(3ヶ月齢)のAlzheimer病(AD)モデルマウスの脳に接種したところ、接種12ヶ月後にはAbeta沈着を認めた硬膜を接種したADモデルマウスでは脳血管にAbetaの沈着(脳アミロイドアンギオパチー:CAA)を認めたが、Abetaが沈着していなかった硬膜を接種したADモデルマウスでは脳実質および脳血管共にAbetaの沈着を認めなかった。
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自由記述の分野 |
脳神経内科学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒト硬膜にAbeta沈着を認めることを示し、更にその硬膜上のAbetaを脳内に接種することによって脳内に接種された側のモデル動物の脳血管へのAbeta沈着を引き起こすことを証明した。このことは硬膜移植が脳のAbeta病理の個体間伝播の原因となることを直接証明しており、これまでのヒト剖検脳を用いた観察研究の結果を支持する結果である。1980年代には、わが国では年間200000件の硬膜移植が行われていた事が知られており、硬膜移植によって脳へのAbeta病理が伝播することが証明された意義は大きい。
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