プリオン病では、異常構造を獲得したプリオン蛋白質モノマーがモノマー間で異常構造を伝播するというプリオン仮説が提唱されているが、このような異常構造伝播は実験的には証明されておらず未だ仮説のままである。さらに、他の神経変性疾患関連蛋白質でこのプリオン様の異常構造伝播が起きるかは不明である。本研究では、モデルポリグルタミン蛋白質を用いて、プリオン仮説に基づいた蛋白質モノマー間での異常構造伝播を実験的に証明することに成功した。このような異常構造伝播は、神経変性疾患関連蛋白質に共通する普遍的な機構かもしれない。
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