研究課題
プリオン病は100%の致死性急速進行性認知症であり、プリオン病の診断法・治療法は未だ確立されていない。我々はプリオン病患者髄液中の超微量の異常プリオン蛋白の検出に世界で初めて成功した。本研究は世界に先んじて血液を含んだ非中枢神経の臓器からのプリオン病の革新的なさらに非侵襲的な診断を試みることを研究目的とする。2017年から2022年までにこれまでの研究成果を基に4つの研究を基盤に画期的な診断法を確立する。I.微量の異常プリオン蛋白の半定量化の確立、特にヒトサンプルでの微量の異常プリオン蛋白の半定量化を確立する。II.保存しているサンプルでの解析(後向き研究)と4年後前向き試験による研究を行い、髄液から診断に対する感度・特異度を確立し、半定量も行う。III.プリオン病患者のサンプル(血清・各種臓器)からの異常プリオン蛋白の新規検出法を開発し、その有効性について検討を行う。IV.プリオン病患者のサンプルからの異常プリオン蛋白を検出できた臓器についてヒト型ノックインマウスで感染実験を行い、感染性について検討する。は本研究の概要とする。2017年と2018年度にヒトサンプルでの微量の異常プリオン蛋白の半定量化を確立した。さらに論文化まで行うことができた。さらに保存しているヒトサンプルについても定量することも可能であり、後向きのサンプルの感度・特異度については学会にて発表をおこなうことができた。2019年度は4年間(3年目)の前向き試験による研究を行い、髄液から診断に対する感度・特異度を確立し、半定量も行う予定である。過去のホルマリン固定の脳から微量の異常プリオン蛋白の検出及び半定量を行う予定であり、臓器から微量の異常プリオン蛋白の半定量化を行い、論文化する。さらにプリオン病患者のサンプルからの異常プリオン蛋白を検出できた臓器についてヒト型ノックインマウスで感染実験を行う。
2: おおむね順調に進展している
感染実験以外は順調に進んでいる。
III.プリオン病患者のサンプル(血清・各種臓器)からの異常プリオン蛋白の新規検出法を開発し、その有効性について検討を行う。IV.プリオン病患者のサンプル(血清・各種臓器)からの異常プリオン蛋白を検出できた臓器についてヒト型ノックインマウスで感染実験を行い、感染性について検討する。これについては3については順調に進んでいるが、症例数が十分ではない。検体が集まり次第再検討を行う。
予算として動物実験の利用料として準備していたものが予算としてあまった。次年度に動物実験の利用料として使用する。又検体数を増やして検査を行うために使用する。
すべて 2018 その他
すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 1件) 図書 (1件)
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