今後の研究の推進方策 |
IMNMは自己抗体が病態に深く関与している可能性を考え,免疫遺伝学的背景との関連に注目した.すでにHLA-DRB1遺伝子のDNAタイピングをPCR-SSOP法により行い,DRB1*08:03 (odds比2.3, p=0.000021) とDRB1*11:01 (odds比2.0, p=0.04)が日本人健常者群に比しIMNM患者群で有意に多いことが明らかにした.さらに次世代シークエンサーを用いて,多型性に富むHLA遺伝子6座位 (HLA-A, HLA-B, HLA-C, HLA-DR, HLA-DQ, HLA-DP)を中心に大規模な多型解析を計画している.HLA遺伝子の意義は現在のところ特定の病型との関連にとどまっている.今後,病態機序の解明だけでなく HLAの結果を基にした最適な免疫療法の選択が行われる可能性が期待できる.
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