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2018 年度 実施状況報告書

壊死性ミオパチー病態解明のためのNGSによる感受性遺伝子の探索

研究課題

研究課題/領域番号 17K09785
研究機関東海大学

研究代表者

大貫 優子  東海大学, 医学部, 講師 (20384927)

研究分担者 鈴木 重明  慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (50276242)
西野 一三  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所 疾病研究第一部, 部長 (00332388)
研究期間 (年度) 2017-04-01 – 2020-03-31
キーワード炎症性筋疾患 / 免疫介在性壊死性ミオパチー / 免疫関連副作用筋炎 / HLA遺伝子
研究実績の概要

前年度までに免疫介在性壊死性ミオパチー (IMNM)172名のHLA6座をSBT法にて解析し、本疾患に有意なリスクアレル HLA-A*02:07、-B*46:01、-C*01:02、-DRB1*08:03、-DRB1*11:01、-DQB1*06:01、-DPB1*05:01を同定した。今年度は以下の解析を行い、結果を得た。
(1) IMNMのリスクアレルをすべて有する8検体につき、次世代シークエンサーを用いたHLAタイピング法 (SS-SBT法)にてHLA6座全領域を解析した。8検体に明らかな違いはなかった。
(2) 炎症性筋疾患のうち、封入体筋炎 (sIBM)83名のDNAを用い、HLA-DRB1を解析した。既報のDRB1*15:02に加え、DRB1*01:01、DRB1*04:10が有意に多いことを解明した。一方、DRB1*04:06、DRB1*08:03、DRB1*09:01、DRB1*12:01はsIBM患者群において有意に少なかった。DRB1*08:03はIMNMのリスクアレルであったのに対して、sIBMではプロテクティブアレルであったことから、同じ炎症性筋疾患であっても異なる遺伝学的背景を持つ可能性を示唆した。
(3) 免疫関連副作用筋炎 (irAE)15名のHLA-A、 -B、 -C、 -DRB1、 -DQB1、 -DPB1、 -DQA1、 -DPA1をSS-SBT法にて解析した。HLA-C*12:02が患者群において有意に多いことを示唆した。
炎症性筋疾患の複数の病型の関連解析を行うことにより、IMNMとの遺伝学的背景の相違をより多角的に解明する取り組みを進めた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

当初の計画を超える免疫介在性壊死性ミオパチーのHLA解析をすでに行ったうえ、現在さらに多くの検体について解析を進めている。また、他の炎症性筋疾患の検体でも同様の解析を行い、免疫介在性壊死性ミオパチーとの遺伝学的背景の違いを明確にした。これらのことから、本研究課題はおおむね順調に進展している、と言える。

今後の研究の推進方策

免疫介在性壊死性ミオパチーについて検体を増やして関連解析をすでに行っている。また、多発筋炎/皮膚筋炎において同様のHLA解析を行い、炎症性筋疾患全ての病型において遺伝学的背景の相違を明確にする。このことにより免疫介在性壊死性ミオパチーおよび炎症性筋疾患の病態解明への道筋をつける。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Inflammatory myopathy associated with PD-1 inhibitors2019

    • 著者名/発表者名
      Seki M., Uruha A., Ohnuki Y., Kamada S., Noda T., Onda A., Ohira M., Isami A., Hiramatsu S., Hibino M., Nakane S., Noda S., Yutani S., Hanazono A., Yaguchi H., Takao M., Shiina T., Katsuno M., Nakahara J., Matsubara S., Nishino I., Suzuki S.
    • 雑誌名

      Journal of Autoimmunity

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

    • DOI

      10.1016

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] 免疫介在性壊死性ミオパチー (IMNM)とHLA-DRB1多型との関連解析2018

    • 著者名/発表者名
      大貫優子、重成敦子、椎名隆
    • 学会等名
      第2回関東HLA研究会学術集会
  • [学会発表] 封入体筋炎とHLA-DRB1多型との関連解析2018

    • 著者名/発表者名
      大貫優子、鈴木重明、漆葉章典、重成敦子、鈴木 進悟、西野一三 、椎名 隆
    • 学会等名
      第27回日本組織適合性学会大会

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公開日: 2019-12-27  

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